2017年11月10日

#71:3はマジックナンバー

10月1日(日)
マーティン・スコセーシの『ヒューゴの不思議な発明』をDVDで観る。
なんの予備知識もなかったので、てっきりハリー・ポッターのような魔法ファンタジーのような作品かと思っていたが、そうか、ジョルジュ・メリエスと映画がテーマだったのか。月世界旅行や大列車強盗など映画の創世記の様子が虚実ないまぜになって描かれ、スコセーシもカメラマン役で出演している。映画自体はヒットしなかったようだが、スコセーシ自身が楽しみながら撮っているのが伝わってきて微笑ましかった。この作品もだけど『アリスの恋』とか『ニューヨーク・ニューヨーク』とか『エイジ・オブ・イノセンス』とか、バイオレンスなしのスコセーシも結構好きだ。
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10月2日(月)
トム・ペティがこの世を去ってしまった。突然すぎて信じられない。
朝twitterで心不全で倒れたというニュースを知り、生命維持装置による処置を受けているとのことだったので奇跡を信じたのだが旅立ってしまった。
トム・ペティを初めて知ったのは85年に出たアルバム『Southern Accents』からシングルカットされた『Don't Come Around Here No More』のPVを観た時だった。
不思議の国のアリスをモチーフにしたPVはトムがマッド・ハッターに扮したシュールな映像で最後アリスがケーキになって食べられたりするというオチで、曲調がサイケデリックだったこともありトム・ペティとはこういうダークな世界観のミュージシャンなのかと思っていた。
しかし、《南部訛り》というタイトルと、広大な畑で一人刈る農夫を描いた美しいジャケットが現す通り、アルバムはシンプルでサザンロック感漂う素敵なアルバムだった。記憶が曖昧だが、このアルバムのキャッチコピーがたしか「俺は南部で生まれた」だったはず。これは鹿児島生まれの私としては大いに共感した。
そして『Free Fallin’』、映画『彼女は最高』のテーマ、『You Don’t Know How Feels』…。
痩躯だったが、タフな南部の男だった。あなたのようにはなれないかもしれないが、同じ南部出身としてタフになれるよう努めます。
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10月6日(金)
仕事帰りに『エイリアン:コヴェナント』を観にいく。インヒアレント・ヴァイスで印象に残ったキャサリン・ウォーターストンが主演だというのも気になった。
プロメテウスからリドリー・スコットが再び監督するようになったけれど、画面の緊張感と美意識がハンパない。しかし、御歳79歳のリドリーの想像力よ。圧倒される。見習おうと思う。
キャサリン・ウォーターストンは髪を切っていたけど、ちょっと近所のおばちゃんみたいな感じでどうも。
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10月7日(土)
かぜが治りきらないのにエイリアンなんぞ見に行ったのが悪かったのか、具合が悪くなりずっと寝てた。
それこそ朝から晩まで。ああ、しんどい。



10月8日(日)
まだちょっとしんどかったが、フリーデザイナーのH詰くんとN屋くんが出品しているので
豊洲でやっている東京アートブックフェアにちょっと顔を出しに行く。
しかしすごい人だ。去年まで青山で開催していたのだけど、人を収容できなくなり豊洲になっという。
H詰くんの作品は東京の路線図からアルファベットを起こした本。海外でも評価高いらしい。
N屋くんの本は老人とヒップホップの融合という斬新すぎるコンセプトの『鶴と亀碌』。
熱量がすごい。2000年代の湯村輝彦だ。
二人に挨拶してそれぞれの作品を購入し早々に帰る。二人の作品は六本木TSUTAYAなどで購入できるようなので、みなさんよかったら是非。
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10月9日(月)
体育の日。
しばらく自宅でゆっくりしていたが、いい天気だしじっとしているだけもつまらないので、午後下北まで散歩に出かける。
DISC UNIONまで行きレコードをチェックすると、なんと鈴木茂の『バンドワゴン』があるじゃないか!しかも帯付きで!!
まよわず即ゲットする。
そして、臥せっていた自分にご褒美とばかりに鈴木カツさんの書籍を読んでどうしても欲しくなったディランの新作『トリプルケート』のレコード3枚組BOXセット、
クリームの『Wheels of Fire』もゲット。体調も良くなった。プラシーボ効果とはこのことか。違うか。
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10月14日(土)
ポール・バーホーベンの『ELLE』を観に行く。この時期ははもっと観るべき作品は山ほどあるのに、よりによってポール・バーホーベンの作品なんぞ観なくてもと思う自分もいるのだが、
ハリウッドでの映画制作が嫌になり、ヨーロッパに戻って撮ったスリラー作品というのがどうしても気になり、渋谷まで出かける。
観終わった結果、うーん、どうなんでしょう。とにかく、バーホーベンの永遠のテーマはSEXと暴力なのですね。ヒロインを演じたイザベル・ユーペルは大変美しかったが、暴力と快楽が表裏一体となった性の深みにはまっていく。イザベル・ユーペル64歳。人間、幾つになっても性からは逃れられないのだと言わんばかりの内容が人間賛歌のような、うんざりするような……。だいぶしんどい気持ちで劇場を後にし、気分転換にHMVレコードショップによって帰る。俺にとってレコ屋は診療所か。
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10月15日(日)
ジェニファー・ローレンスとクリス・プラット主演の『パッセンジャー』をレンタルして観る。
これはJUJUが日本語吹き替え版テーマソングを歌っているという作品なのだが、私はJUJUにはそんなに興味ないし、そもそも《日本語吹き替え版テーマソング》ってどうよ?と思っている派なのでオリジナル言語で観た。しかし観終わった後、「だれかJUJUの曲を大音量でかけてくれ!!!鳴り響けJUJU!!」と叫びたくなるような映画だった。知っている曲はないけど。
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10月26日(木)
阿部公彦さんの著作『名作をいじる「らくがき式」で読む最初の1ページ』の装丁をRedRoosterで手がけたので、下北沢B&Bにて行われた阿部公彦さんと『今を生きる人のための世界文学案内』の作者都甲幸治さんとのトークイベントに招待され赴く。お二人の軽妙でかつ知的好奇心を満たしてくれるお話がとても面白い。イベント終了後には打ち上げにも参加させてもらう。東大と早稲田で教鞭をとるお二人を前に緊張したが、個人的に好きな漱石のお話など伺いとても有意義だった。編集のK刀さんに感謝します。
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10月28(土)
久しぶりにバンドの練習。渋谷のスタジオ音楽館へ。19時からだったのだが、昼間仕事をしてから向かったところ少し遅れてしまった。
私を含めメンザー全員がグラフックデザイナーであるこのバンドはなかなか集まれないが、やはり揃って大きな音を出すのはとても楽しい。
購入したES335を初めてマーシャルにつないで音を出したが、そうかこういう音がするのか。いい感じゃないですか。次はツインリヴァーブで試そう。
皆さん忙しいのにちゃんと練習している。大人の集団である。練習後の飲みの場で、年内にもう一度入りましょうということで話がまとまる。12月31日でもいいから入りたい。
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10月29(日)
『22年目の告白−私が殺人犯です−』をレンタルして観る。『サイタマのラッパー』の入江悠監督が撮った韓国映画のリメイクというのが気になって観てみた。
いろいろと過剰な話で「確かに韓国映画っぽい」と思いながらも、韓国版は激しいカーチェイスとアクションがあるらしいのだが日本版はそこらへんは大人しめ。なんとなく物足りなさも。オリジナルを観たくなった。
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posted by 下山 at 20:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記