2017年10月13日

#70:ラスト・タンゴ・イン・パリ午前零時

9月15日(金)
8月4日に三軒茶屋にオフィスを構えて、やっと落ち着いてきたので
事務所開きとしてパーティーをひらく。
ケータリングも新進気鋭ケータリングユニット・タラフクに頼み、お酒も用意し、ひごろ協力してくれているデザイナーさんやカメラマンさんなどに声をかけた、身内の集まりといった感じのパーティにしたかった。
フリーのデザイナーとは一匹狼のようなものだ、とかなんとかおっしゃる方もおりますが、
いやいや、ひと一人の力なぞたかが知れてますよ。RedRoosterスタッフはじめ周りの方々の力添えあっての今日だと痛感する。なんだかんだで午前4時まで。みんな飲み方が若いぞ。みんなを見送り自宅に戻るとバタンキュー。

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9月23日(土)
『ダンケルク』を観たくなり調べると、この映画はIMAXシアターでなければおもしろさ半減というのでそうですかと探したところ、二子玉川の109シネマズがそうではないか。近場だしこりゃいいやとフラフラ出かける。
極端に少ないセリフは無声映画のようで、ハンス・ジマーの不穏な音楽が鳴り響き(あれは時の経過を表現していたのか?ハンスジマーは多彩な人だ)無言で海辺に列をなす無機質な兵士の集団と、ホイテ・ヴァン・ホイテマが撮影した、広大で美しいがどこか不安を感じる空と海。そこで凄惨な戦いがひたすら俯瞰的な視点で描かれる。壮大な実験映画のようだ。
そんなことを言うと、とっつきにくい芸術映画か? と思われるかもしれないが、これがちゃんと活劇していて娯楽作としても面白い。イギリスの戦闘機映画の傑作『空軍大戦略』のようだ。スピットファイアを操縦するトム・ハーディがとてもいい。ノーラン作品の中でも結構好きだな。これ。しかし、IMAXシアターでかなり前の席で観てしまったため、けっこう酔ったわ〜。でも帰りに食べた一風堂のラーメンはおいしかった。

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9月29日(金)
カゼぎみだったので早々にオフィスを後にしたのだが、このまま真っ直ぐ家に帰るのもな〜と思い渋谷に『パターソン』を観に行く。
以前私より15歳ほど若い編集者と飲んだ時に、「ジャームッシュ作品を観たけど面白くなかった」と言っていた。
その人は編集者だけあって、映画や演劇を多く観る人で、彼の意見は私もかなり参考にしている。
「面白くない」という意見は「確かにそうかもしれない」と私も思う。80年代後半から95年代半ばのジャームッシュブームはあの《時代》の後押しもあったのだろう。
確かにジャームッシュの映画は物語に大きな起伏もなく爆発も銃撃戦もない。人も死なない(ちょっと死ぬけど)。強烈なオチもなければ大きな感動もない(けっして悪口ではないですよ)。
しかし、その代わりにチャーリー・パーカーの曲でクルクル踊ったり、ジョン・ルーリーの安そうな革ジャンと帽子がたまらなくイカしてたり、トム・ウェイツがDJだったり吸血鬼がギターフリークだったり…などなど、物語とは関係ない一つ一つの要素に強烈に惹かれてしまう。そこかしこにロックンロールの存在を感じる。
今作もパターソンという町に住むバス運転手でありアマチュア詩人パターソンの物語という、それだけで観たくなるじゃないですか。オレだけか?
劇場は狭いこともあるが満員だった。21時15分の回で満員とはやはりジャームッシュ人気あるな。
物語はいつものように淡々と進み、不安は的中し途中寝てしまった。途中のシーン見逃してもそんなに物語の理解の妨げにはならなかったけどね。
ミステリートレイン以来の永瀬正敏が出てくるけれど、ジャームシュの映画にやはりはまる。アダム・ドライバーはスター・ウォーズでかっこつけてるより絶対こっちの方向だと思うのだが。『ヤング・アダルト・ニューヨーク』とか。



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9月30日(土)
最近よく行くBarにはとんでもないサウンドシステムがあって、しかもそこのマスターは元ギタリスト(名を聞いたら驚く人との共演アリ)でかなりの音楽通。
ロックからブルース、ボサノヴァ、シャンソン、ジャズとなんでも最高の音で楽しませてくれる。
ふらっと一人で店に入ると、ベルトリッチの『ラスト・タンゴ・イン・パリ』のテーマが流れていた。
「ラスト・タンゴ・イン・パリですね」と私が言うと
「おっつ、わかる!?うれしいねぇ、CD貸すよ!」
と半ば強制的に貸してくれた。
なので、自宅でもオフィスでも何回か聞いたけれど、やはり最高だわ。
もし劇場で再上映があるのならすぐにでも行きたい映画だ。ヴィットリオ・ストラーロの映像もいいしね。

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posted by 下山 at 00:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記